* おまけ *


※こちらは長編小説『菩提樹』のあとがき兼解説です。
最終回までのネタバレがありますので、閲覧の際はご注意ください。





 はい、というわけで! 

 長編小説『菩提樹』、完結しました!ここまで読んでいただいた方々、ありがとうございました!

 今回は最後のお楽しみとして、お話ができるまでの解説や裏話などをあとがきがわりに書いてみました。

「読んでやるよ!」という方は、そのままスクロールをお願いいたします。



 

 

<お話の解説>

・『菩提樹』ができるまで

 このお話ができたきっかけは、昔ソーシャルゲームをしていた時に、チームのメンバーに金髪Vネックのアバターを見つけたことです。そのアバターは男性用のデザインでしたが、「こんな都会っ子で荒んだ女の子を主人公になにか書きたい!」と思い始め、お話を考え始めました。こう、都会の片隅でタバコをプカプカとふかしているような荒みきった子がいいなあと!←

 そこから最初に考えたのは、菩提樹の初期案でもある『宿り木』というお話でした。

《あらすじ》
 とある居酒屋で働く美人だけど疲れた感じの女性(のちの蒼空)が、顔はゴツイけど純で心根の優しい青年(のちの良太郎)と出会う。女性は青年の無害な優しさによりかかり、互いに惹かれるものの、青年には許婚がいて・・・

と言う昼ドラみたいな設定でした。

 『宿り木』というタイトルは「良太郎に依存する蒼空」という関係性から、他の木に寄生して宿主を枯らす宿り木からつけました。大体お察しかもしれないですが、ちょっと薄気味悪いお話です(笑)
 それから形にならないまましばらく経ち、今年新たに書き下ろしたのが現在の『菩提樹』です。プロットから叩き直して約2ヶ月! いろいろな人に迷惑をかけながらやっと形になりました。当時の方々、お世話になりました。そしてすみませんでした;

 

・なぜ『菩提樹』というタイトルになったか

 成りゆきです!!


 ・・・・・・という冗談は置いといて(笑)

 芸術系のお話に変更しよう! と決めた時に、芸術系ならどんな作品がいいかな〜と考える中、大樹に人の頭がのってるイメージ図が出てきました。でも残念ながら宿り木は寄生する木なので、大樹にはならないんですよね; なので他にイメージにあう植物を探していくうちに菩提樹にたどり着き、そのままタイトル名にもなりました。

 もともとこんなに優しい感じのお話にする予定じゃなかったので、

「薄暗い中に生首の生えてる(※生えてません)大樹とがホラーじゃん! まいっか!」

なくらいで進めていました。 

ちょうど当時読んでいた小説の書き方みたいな本に、『最初にインパクトのある場面もってくると、読者が世界観に引き寄せられてイイよ!』とかいてあったので、

「よっしゃ! 大樹に生首、ナイスインパクト!」

と、私がノリノリだったこともあります。
 とにもかくにも、お話としてちゃんとまとまってくれてよかったです。


・最終的に決まったお話のテーマは「芸術とはなにか?」・・・・・・だったと思います。(うろ覚え)
 最初からテーマを決めていたわけではなく、書いていく過程でテーマがはっきりとしてきた感じです。おかげで途中からのシナリオ修正が大変でした・・・・・・。芸術のために自分の好きなように相手を変える緒方と、本質の魅力を引き出す良太郎との芸術対決になりました(笑) でもこれ、本編で教授が話していたように、どちらが良いとか悪いとかじゃないですよね。それぞれが良い面も悪い面もあり、また違う考え方もある。ううん、芸術って難しい;

 

<キャラ解説>

●杉浦 良太郎・・・・・・男、2021歳くらい

 都内の芸術大学に通う学生。実家は有名な茶道の名家・杉浦家だが、高校時代に緒方の描いた『遼遠』に出会い、油絵画家を目指し始める。が、家はもちろん大反対したため、単身上京して今の大学に通う。苦学生のため、まかないが出て時給もいい居酒屋「飛翔」でバイトをしていたところ、蒼空と出会った。
 特徴:短めの黒髪、ガタイが良くて目つきが悪い。本編ではほとんど出てきていないが、頭にタオルを巻いて制作用の作業着を着ている。

 初期設定ではごついけど純で根は優しい青年でしたが、すっかりやさぐれてしまいました。あの親父のせいで・・・!(笑) 名前の由来はガタイがいいので男らしい名前を〜と考えつつ、いつもの通り直感です←
 最初は書道の家柄にしようと思ってましたが、書道家って家柄とか流派がないそうですね(少なくとも公にはないそうで)。なので、流派とか家柄のある茶道に変更されました。

 最終話では若いながらも一端の芸術家になりました。夢が叶った反面、自分が行ったことは蒼空を救えたのかとずっと悩んでいたので、最後に再会できたことでようやく報われました。
 これからまた二人で関係を築いていくのではないかと思います。
 正直、主人公としてここまで成長してくれると思わなかった。

○藤井 蒼空(ソラ)・・・・・・女、26歳位

 良太郎と同じ居酒屋で働く女性。いつも甘い香りのするタバコ『ブラックデビル』を吸っている。
 学科は違うが、良太郎の通う大学のOBでもある。学生時代はデッサンモデルのバイトをしており、当時先輩だった緒方に見初められ付き合い始める。緒方のことは本当に好きで、彼の好みに合わせて服装や髪型、はてにはタバコもはじめたが、『遼遠』完成後は音信不通になり、自然消滅。憧れだった音楽への道も捨て、都内でフリーターとしてすごしてきた。今回良太郎に頼みこまれ、夕食代と引き換えに再びデッサンモデルをすることに。一人暮らし歴が長いので料理は得意分野。
  特徴:うなじくらいまで伸びた金髪、伏せ目。男物の服を好んできているため、一見すると少年にも見える。両耳にピアスがいくつもついている。 

この人がいなきゃ何も始まらなかった、当作品のヒロインです。

名前の由来は最初良太郎は蒼空さんのことを男だと思っており、授業のデッサンでようやく気づく・・・という感じにしようとしていたので、男とも女とも取れそうな名前ということで。結局その案はなくなってしまいましたが、結構お気に入りな名前だったりします。

初期設定とほぼ変わってませんが、中身はだいぶ柔らかくなっています。あとなんか色気づいて大人の女性っぽくなった気も。

現在の蒼空さんになったのは猫//Pの繰り/返し/一粒という曲を聴いてからです(2種類ありますが、個人的にはリンちゃんverのイメージです)。
 この曲の歌詞から、「緒方=悪キャラ」になり、それに伴って蒼空さんの過去設定も決まりました。元々お話的に何か物足りないな〜と悩んでいたのですが、この曲に出会えたおかげで一気に解決できました。とてもいい曲なので、よろしければぜひ聞いてみてください!

 最終話では黒髪ロングになっていますね。白乙作品は最終話でヒロインの姿がよく変わってるような気がします(笑)ある意味これが蒼空さんの本来の姿です。良太郎の想いに応えるため、諦めていた夢をやり直し、昔の自分を取り戻しました。

 ちなみに本編でもちらっと触れられていますが、失踪後はさやかとこっそりメールのやり取りをしていました。なので菩提樹を完成させ、緒方たちに負けを認めさせたことも知っています。
 お話上の役割としては、主人公が変わるきっかけであり、変化の対象でしょうか。緒方によって歪められ、良太郎に本来の自分に戻してもらい、自分の道をもう一度進み始めました。
 

●松田 優作・・・・・・男、2021

 良太郎と同じ大学に通う友人であり、飛翔の常連。専門学科は造形。バイトで忙しい良太郎のためによくノートを見せて上げているいい奴。整った顔立ちと温和な性格で男女共に人気だが、怒るとものすごく怖い。良太郎や八木・中村とよくつるんでいる。
 蒼空のことが好きで、以前にデッサンモデルを依頼したことが断られた。が、良太郎が引き受けてもらったことを知ると悔しさ反面、自分じゃダメなんだと諦める。その後、なんだかんだとさやかといい関係になり、最終話では子どもまでできていた。
 特徴:色素の薄い短髪。前髪だけ長めでセンター分けをしている。良太郎ほどではないが、身長は高め。

 後半の『菩提樹』制作のために必要な人材と、良太郎側から背中を押してくれるようなキャラが欲しいと思い、作りました。主人公とは対照的に優男で保護者みたいなキャラですね。

 松田にはモデルがいて、私がよく見ているTRPG動画に登場するキャラの一人です。紹介は省きますが、モデルのキャラもイケメンでした。松田のキャラを考えている時にこのキャラの面影とかぶったので、そのまま脳内イメージとして定着しちゃいました。

 名前の由来は、なんか松田っぽいな〜と(笑)下の名前は本編では明かされていませんでしたが、優作といいます。「松田っていったら優作だろ!」という謎のフリークス概念により優作になりました。(「なんじゃこりゃあ!」くらいしか作者は知りませんが・・・・・・ファンの方申し訳ありません;)子どもの名前も、実は名前からもじって付けられており、若干伏線みたいな扱いをしていました。

 最終的にさやかとくっついたのは、完全に成り行きでした。
「序盤の場面で迷い込む子どもの場面を入れたい」→「誰の子?」→「松田でいいんじゃない?」→「じゃあ、誰との子?」→「・・・・・・さやか?」

という脳内会話の末に生まれた設定です
 これはこれで幸せそうなカップル(というか家族)になったので、よかったな〜と思ってます。

 お話上の役割としては、主人公への助言者でしょうか。「お前は特別なんだよ」のくだりとか。あとはキャラが映えるように、良太郎とは正反対のキャラ設定にしています。正反対だけどよく似ていて、だからこそ近くで手助けや助言ができる、とか当時考えていたかもしれません。

○東雲 さやか・・・・・・女、2021歳くらい

 良太郎の幼馴染で、茶道の名家・東雲家の一人娘。箱入りのため若干考え方が古風で、ヌードデッサンのモデルをしていた蒼空に「はしたないです!」と怒っていた。
 家に縛られる良太郎を哀れに思い、上京生活を影ながら応援していた。良太郎の近況を教えてもらう、という名目で松田と仲良くなり、最終的には子どもも出来た。
 特徴:つややかな黒髪ロング、巨乳(ここ重要←)

 初期案『宿り木』の頃から登場しています。初期案ではお嬢様っぽくもっとつんつんとした性格でしたが、今はだいぶ丸くなりました。

名前の由来は茶道の家元のお嬢様ということで、カワイイよりも凛とした爽やかな名前がいいなと思いつけました。

さやかは蒼空さんとは対照的なキャラに設定しています。簡単にいうと、良太郎⇔松田、蒼空⇔さやかといった感じですね。正反対だけど仲がいいみたいなのが好きなので、よく設定として使います。

最終話付近では松田と結婚して子どもまで出来てしまいました。最初から決定していたわけではなく、お話を書いていく中でこの設定になりました。というか(自分が悪いとはいえ)自分の頬を叩いた男と結婚するとか冷静に考えたらすごいですね(笑)
 数少ない女性陣なので、一応幸せになってくれて作者としては満足です。

 お話上の役割は、主に華やかさですね。蒼空さんは設定上女性らしさ(華やかさ)がやや欠落しているので、それを補う存在でもあります。
 というかこの作品、女性キャラは蒼空さんとさやかの二人しかいないので、彼女がいなければだいぶむさくるしい小説になっていました。蒼空さんだけじゃカバーしきれない男性陣の多さ・・・・・・; 

緒方 貴弘・・・・・・男、30歳前後

良太郎の大学のOBであり、良太郎が画家を目指すきっかけとなった、世界で活躍する油絵画家。学生時代に蒼空をモデルとして描いた『遼遠』でデビューした。
 温和そうな性格に落ち着いた雰囲気の大人な顔を持つ反面、自分の芸術のためならモデルの相手すら自分の思うように変えさせる自分勝手な一面を持つ。
その中でも蒼空は特にお気に入りだったようで、彼女の影をさらに引き出すためわざと海外に言って音信普通になったりと、わりと酷い男。笑顔の裏は腹黒い。
 
特徴:前髪を右側で分けており、部分的に崩している。基本はカーゴパンツにYシャツ、それにストールなどの小物を身につけておしゃれに着こなしている。

大人気ない代表その1であり、こんなに活躍する予定じゃなかった人その1です。
この人が腹黒くならなければ今の菩提樹にはなりませんでした。腹黒キャラでは全作品中グレイについで作者のお気に入りです。

名前の由来は、例のごとく「なんか緒方って感じだな〜」から付けられました。
 下の名前も年相応の一見大人しそうな男性というイメージですね。

先にも書いたように、最初はそんなに出番のあるキャラではありませんでした。どころか、お話中に名前がチョロっと出る位の登場予定しかなかったです。
 それを変えたのが、蒼空さんの項目にも書いた曲です。その曲を聴いてから、蒼空さんの過去話が決まり、その原因が緒方さん、ということになったんです。でもおかげでお話に厚みがでましたし、何より見てくださいこの緒方さんの生き生きとした姿! ナイス悪役っぷり!←

 物語上の役割としては、良太郎にとってのライバル的ポジションであり、テーマでもある『芸術とはなにか?』という点で良太郎と真っ向から対立する存在です。

 良太郎はありのままの魅力をそのまま引き出す芸術で描いてますが、緒方は自分の手でより魅力的に仕立てあげる(ただし本人の意向とは無関係に)芸術といったところでしょうか。どちらも正しいかも悪いかも言い難い、自分でも書いていて難しい問題です。そんな互いに引けない状況の中で、主人公である良太郎がどう成長し、乗り越えていくか・・・・・・その成長のためにも、緒方さんという大ボスを倒さなくてはいけません。
 元々良太郎は緒方に憧れて油絵の世界に入ったので、緒方に対する壁は父親よりも高く、厚いです。しかも圧倒的な実力差も自覚しているので、「俺みたいな若造が乗り越えようなんておこがましい」といって、壁に挑もうとすらしないでしょう。ですが、蒼空さんや教授によって同じ芸術家として同じ土俵で戦えることを知り、見事壁を乗り越えることができました。
 そう言う意味では、緒方さんは物語上で一番重要な役割を担っていたりします。

 最後に良太郎に負けた緒方さんをどうしようか迷いましたが、そのまま落ちぶれちゃうのはつまらないし、なにより緒方ならこのまま落ちぶれそうにないな〜と思ったので(笑)、そのままライバル画家として活躍してもらうことになりました。

『菩提樹』の一件後もちょくちょく良太郎にちょっかいを出しに行ってたら面白いですね。

 そういえば本編では触れられなかったんですが、彼がもってきた手土産は抹茶の高級シフォンケーキでした。茶道を捨てた人間に抹茶のお菓子とか、さすが緒方さんやることがえぐい・・・・・・。

○教授・・・・・・男、5060歳くらい

 良太郎たちのゼミの担任。学生時代の蒼空と緒方の担任でもあり、当時お金に困っていた蒼空にデッサンモデルのアルバイトを紹介した。そのせいで青空が傷心したことを今でも後悔している。
 特徴:ごま塩頭、白衣。

 こんなに活躍する予定じゃなかった人その2。完全にモブキャラのつもりで書いていたので、名前すらありません。

 予定では序盤にちょっと顔を出す程度の出番予定だったのですが、緒方=悪役設定にしてからは、第三者視点での昔話を聞かせる人がほしいと思ったので再登場。あといい大人2人が大人気なく若造を叩き潰しにかかってるので、大人の立場から良太郎に道を教える人がいてもいいのでは? ということで大抜擢です! おかげで中村と八木の出番が減りました←

物語上の役割としては、良太郎に過去の出来事を伝えて道を諭すのと、良太郎を通してテーマを読者に投げかける存在だったりします。例の「芸術とはなにか?」ですね。
 白乙が至った結論はああなりましたが、作品を通して、読者のみなさんはどんな答えを出されたでしょうか? もしよろしければこっそり教えていただけると嬉しいです。

中村・八木・・・共に男・2021

 良太郎の友人。中村は背が低く太めの体型、八木はやせ型で出っ歯が特徴。二人とも建物など建築の設計を専攻している。八木の方は良太郎たちのことをあだ名で呼んでいる。

 面倒なので二人まとめて←扱いひどい

 名前の由来もいつもの如く直感でした。ただ、八木の場合は二話冒頭あたりで中村に苗字を叫ばれるシーンを書く予定だったので、考えた中でも一番しっくりきた「八木いいいいいいいい・・・・・・!」になりました。(お話の関係で没になりましたが・・・・・・;)

 物語上の役割は『菩提樹』制作のお助けキャラと、場を和ませるためのギャグ要因です。おかげでシリアスシーンではほぼ完全に空気と化しています。
 でも個人的に2人のギャグシーンは書いていてすごく楽しかったです。特にさやか初登場シーンとかは特にノリノリで書いていました。
 内容的にシリアスシーンが多いので、ギャグシーンは作者にとっても気の抜ける大事なものでありました。

杉浦 泰三・・・・・・男、5060歳位

良太郎の父であり、茶道の名家・杉浦家の当主。自身の家柄に絶対的な自身を持っており、傲慢で自分勝手。息子に早くから茶道の才を見出し、早く家を継がせて家柄の地位をより良くしようと考えていた。息子が大学にいっていることは知っていたものの、どの大学に行っているかわからず行動に移せなかったが、緒方によって居場所を突き止め、今回の暴挙に至った。
 特徴:髪型はオールバックの黒髪、つねに着物姿。

 大人気ない大人代表その2であり、こんなに活躍する予定じゃなかった人その3です。
 名前の由来は、苗字はすでに決まっていたのでそれに合うものと、厳格なイメージがあって迫力のある名前、ということで決めました。

 最初は緒方さんと同じく、名前だけの登場予定でした。それが緒方さんを悪役にする過程で『あれ、もしかしてこの2人、タッグ組んだらさらに立ち悪くなるんじゃね?』と思いついたことをきっかけに、ボス的存在として昇格しました。おめでとう、親父!←

 物語上の役割は、良太郎にとって先送りにしていた問題(=過去)であり、良太郎が成長するには欠かせない乗り越えるべき壁でした。ですが、緒方さんがラスボス的存在になったことにより若干扱いが小物になってしまいましたね;

 最終的に息子の才能は認めたものの、多分ずっと心の中ではやきもきしてるんじゃないかなあと思います。まあでも、良太郎とは本音をぶつけ合えたので、ちょっとずつでも親子関係が修復されていったらいいですね。

●東雲 優太・・・・・・男、3〜5歳くらい?

松田とさやかの子ども。家族三人で良太郎の展覧会に出かけていき、『菩提樹』の展示室で迷子になる。そこで蒼空と出会い、CDを託された。普段は甘えん坊だがもうすぐ妹が生まれる予定で『お兄ちゃんになるんだから、しっかりしなきゃ』とはりきっている。 特徴:黒髪であることをのぞけば大体父親似の顔立ちをしている。

 なんと松田とさやかに子どもができちゃいました。
 序盤からちょくちょく登場していた謎の少年です。
 名前の由来は、松田の名前である『優作』からもじってつけました。

 元々序盤の『森の中で迷子になった子どもが、生首の置いてある大樹を見つける』というシチュエーションを考えていて、特に誰の子ども〜とかは考えていませんでした。ただ、それだと後半でどうフラグ回収したらいいのか散々悩み、結果的に二人の子ども、という結論で落ち着きました。悩んでたときは「もう、面倒だからちっちゃい頃の良太郎とかでいいんじゃない!?」とか血迷ったことを考えてました。どうやってフラグ回収するつもりだったんだ自分

 物語上の役割としては、このお話一番の『謎』として読者の気を引く存在でした。気づいたら真っ暗な森の中にいて、そこに妖しい雰囲気のお姉さんと出会い、人間の生首が乗った大樹を見つける・・・・・・ここだけ見るとどんなホラーだって感じですね;

 個人的にはもうちょっと彼のキャラを引き出してあげられたらな〜と後悔しております。もっと私に力があれば・・・・・・!

 最終話付近では両親に蒼空の存在を知らせると同時に、読者にも良太郎との再会を示唆する存在として活躍しています。
 それにしても、さすが松田(蒼空さんファン)とさやか(蒼空さんファン)の子ども、見事に蒼空さんに好意を抱いてましたね・・・・・・。
 良太郎に可愛いライバル出現か!?

 たぶんこれから生まれてくる妹も、もれなく蒼空ファンになると思います。


<終わりに>

 元々このお話は、完成させる予定のないものでした。当時の仕事が忙しすぎて、執筆する余裕がなかったことが原因です。ですがこのたびの退職を機になにか新しいことに挑戦してみようと思い、とある新人賞に投稿してみることにしました。

 そして、数々のネタの中から選ばれたのが、この『菩提樹』です。

 ネタストックの中からこの作品を書く事に決め、約2ヶ月間、プロットから叩き直して書きました。自分の小説を投稿用に書くのは初めてだったので粗も多く、無論、残念な結果になりました。

 ですが、私としてはまず書ききったことですでに満足していたので、特に深く悲しむといったことはありませんでした。またサイトで皆さんに読んでいただくことが出来てすごく嬉しいです。

 これからもまた、どんどん作品を作っていきたいと思っているので、よかったら見てやってください!

 ではでは最後に、私に小説を書くきっかけをくれた友人Aちゃん。

 菩提樹制作にあたり、いろいろアドバイスしてくれた友人Sさん、Yさん。

 そして最後に、お話を読んでくださった皆さん!

 本当にありがとうございました!

 

 また次のお話でお会いしましょう(*´▽`*)ノシ

 

 以上、白乙でした!

 

 




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2013,11,23